自由研究では、調べ学習をやろうと考えている人もいると思います。でも、どのように調べたら良いか分からないという人も多いのではないでしょうか。
そこで、札幌市中央図書館の図書情報専門員(としょじょうほうせんもんいん)の石垣さんに「調べかた」についてお聞きしました。
「自由研究の調べかた」で、大切なことは?
調べものの自由研究といってもいろいろなジャンルがあります。
例えば、「スポーツ」「食べ物」「方言」「漢字」「歴史」「地理」「着るもの」「建物」「乗り物」などたくさん考えられます。 自分が好きだったり、きょうみのあるジャンルをテーマに取り組んでみてはどうでしょうか。
まずは、どのジャンルにするか決めます。その中で「どうしてかな?」「もっと知りたい」と思うことを考えて見ましょう。
そして、「どうしてかな?」「もっと知りたい」ということを「つなげて考えて」みてください。 「つなげて考える」というのは、いろいろな視点(してん)で考えたり、さまざまなことと関連づけてみるということです。
例えば、サッカーが好きでサッカーについて調べようとする場合、サッカーについても「どうしてかな?」「もっと知りたい」と思うことがありますよね。サッカーの歴史やルールや選手についてなど、いろいろな「もっと知りたい」が見つかりますよね。 それを調べていくだけで、サッカーについて広がりのある調べものを行うことができます。
調べる上での注意点はありますか?
ここでは、本の選び方についてしょうかいします。
本を選ぶ場合の注意点として、
- 参考しりょうや出典が明記されている本を選びましょう 参考しりょうや出典がある本は、こんきょがはっきりしているので、信らいが高い本だと言えます。
- その本が、いつ出ぱんされたのかをかくにんしましょう 本の後ろには、いつ出ぱんされたのかが書かれています。新しいじょうほうを知りたい場合は、古い本では内容が変わっていることもあるので、参考にはならないこともあります。
- 1さつだけではなく複数(ふくすう)の本を見くらべましょう 1さつだけだとかたよったじょうほうを集めてしまう、かのうせいがあります。同じジャンルの本を複数(ふくすう)見くらべることで、調べ方に広がりが生まれてきます。図書館では、同じジャンルの本が同じたなにならんでいるので、見つけやすい工夫がなされています。
自分が自由研究をした中で面白かったものは?
印象に残っているのは、工作として作った「おかしの家」とちぎり絵で花火をえがいたことです。
おかしの家は、あつ紙で家のわくをつくってそれにおかしをはり付けて作りました。
ふだんでは、なかなか出来ないことをやったから、印象に残っています。
北海道の小学生へのメッセージ
自由研究は、自由にやってほしいと思います。でも何をしていいのか分からない場合は、図書館に来るといろいろなヒントがありますよ。図書館では、自由研究に使う本を探すお手伝いをしています。気軽に相談してくださいね。
保護者の方へ
保護者の自由研究への関わり方は?
方向性が決まるまでにサポートをしてあげて、あとは子どもの力に任せる事が良いと思います。
子どもに自由研究のきっかけを与えるためには、どのようなことが必要ですか?
自由研究ですから、子どもが興味を持っている事からで良いと思います。 普段の会話の中にも自由研究の入口はあります。
サッカーが好きなら、
「ブラジルって強いね。やっぱり小さいころからみんなサッカーしてるのかな?」
「みんなサッカーなのかな?ほかのスポーツをする子っているのかな」
「そういえばブラジルってどこにある国かわかる?」
という会話をすることで、少しずつ世界が広がり、イメージができるようになります。
私達図書館員も同じように『何を調べたいのか』を具体的にイメージできるような会話をします。それがサポートになります。
子どもが好きなジャンルの事典や図鑑を読むことも、新たな発見や気づきがあり、よいきっかけになると思います。